「吉原遊廓(よしわらゆうかく)」をご存知ですか?女性にとっては聞き慣れない名前かもしれません。
「吉原遊廓」とは江戸幕府によって公認された風俗店のような場所です。遊女(ゆうじょ、あそびめ)と呼ばれる芸能に従事する女性が、男性に性的サービスを施す場所でした。大ヒットアニメ『鬼滅の刃』でも舞台になっているので、ご存知かもしれませんね。
また、奇しくも『鬼滅の刃』に映画の興行収入記録を抜かれた『千と千尋の神隠し』(2001年)でも「遊郭」が舞台になっています。
他にも多くの作品が遊郭を取り上げていますが、中でも「戦争」がテーマの『この世界の片隅に』における遊郭地シーンは印象的です。
信じられないかもしれませんが、戦争中でも遊郭に通う男もいれば、働く女性もいたのです。
嬉しいときも悲しいときも、すぐそこに死が迫っているときでさえ、健康でさえあれば、人は不思議と人の温もりが恋しくなるものです。
食欲や性欲というものは、人間の基本的な欲望であり、原始的本能です。洋の東西、歴史的に見ても欠かせないものです。
そのため性風俗業界は、決してなくなることはないといってもいいでしょう。
景気不景気の波こそあれど、時代の変化に合わせながら、名前を変え形を変えつつ存続し続けるのです。
成人になって風俗を経験していない男はまずいないでしょうし、その上、最近では女性向け性サービスも進出しています。
性風俗産業は恥ずかしいものでも恥ずべきものでもなく、人間にとって必要不可欠な永久に不滅の産業になっているのです。
